2023 峰麓舎だより vol.3 「しめ飾り製作体験」
- Ryo Ichihara
- 2024年2月7日
- 読了時間: 2分
2023.12.20
Photo:Junichiro Morinaga
Text: Kayo Arita
しめ飾り作りという、日本人が昔からあたりまえに行ってきた営みがあります。
昔から稲藁は身近な道具を作る材料として多く使われてきました。
それはお米を主食とする日本の風土において、自然なことでした。
現代においては、稲藁自体が身近な素材で無くなっていることから藁細工に触れる機会がほとんどありません。

そのような中で、私たちは当たり前に稲藁細工を生活に取り入れたい、そのための場を作っていきたい、と考えています。
中でも、しめ飾り作りは、藁細工の導入として最適です。
稲藁の触感、たたくことで藁がしなやかになる感覚、縄をなう感覚など、普段は感じられないさまざまなことを五感を通して感じ取っていただきたいです。

そして、改めて稲という植物と共にある日本の暮らしを見つめるきっかけになれば幸いです。
峰麓舎の市原さんは、体験を始める前にこのように語ってくださいました。
11月末に行われたのは、しめ飾りづくり。
お正月を迎えるための、しめかざりをつくる体験です。

日本では昔からお米をとった稲わらでトシガミ様を迎えるための飾りをするならわしがあります。
現在では、稲わらが出回ることは少なく縄をなったりする機会はほとんどありません。
普段は田んぼにすき込んでしまう稲わらを特別に小田原の米農家さんから分けていただいたそう。貴重な無農薬の稲わらです。
お世話になったお米に感謝しながら、稲わらに触れることは1年の締めくくりとしてとても貴重な体験ですね。

昔ながらのやり方で3本のわら束を縄にして、しめかざりを作ります。
縄ないの基本から説明してくださるため、はじめてわらに触れる方も多く参加されていました 。

おもいおもいのペースで、しめ縄をつくり、完成した後は、市原さんが用意してくださったダイダイ、紙垂(シデ)、水引などの昔ながらの材料や、庭でとれた松葉、ヒノキ、ササなどを使って自由に飾り付けを楽しまれていました。
会場は、元々別荘として使われていた日本家屋。
相模原市の藤野地区は、標高が300メートルほどあり冬はぴりっとした空気になります。
午前中のしめ縄体験のあとは、近くの散策を楽しむ方も多く、冬の里山を味われていました。
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